コロナ禍で減少した観光人材を増やすため、2022年度より千葉県内外の高等学校や国土交通省関東運輸局と連携して進めているプロジェクトの一環として、今年も栃木県立日光明峰高等学校で観光ビジネスについて学ぶ機会を提供しました。9月30日と11月25日の2回にわたり本学観光ビジネス学部 樋口ゼミ3年の山本楓さんが高校生へ向けて授業を実施しました。
1回目(9月30日)の授業
修学旅行の1か月前に行われた1回目の授業では、本番の旅程表を教材として使用し、観光産業にどのような仕事があるのかを探る活動から始まりました。日光市の観光産業を調べるため、宿泊、交通、入場、食事、土産の5つの業界チームに分かれて作業を開始。スマートフォンで情報を検索し、調べた内容を黒板に書き出して共有・発表を行いました。この授業を通じて、日光市が持つ観光ポテンシャルを再認識し、高校生たちに観光業の魅力と可能性を体感してもらいました。
授業に使用した教材は、観光ビジネス学部樋口ゼミ3年の山本楓さんが作成。
2回目(11月25日)の授業
修学旅行から帰った1か月後、再び5つの業界チーム(宿泊、交通、入場、食事、土産)に分かれ、それぞれが旅行中に最も印象的だった出来事を発表しました。その後、「日光市 vs 広島市 魅力度対決!」をテーマに、パネル回答形式でグループワークを実施。
「パネルに色やイラストを加えることで伝わりやすさが向上する」といったプレゼンテーションのコツを交えつつ進行し、高校生からは、教える側の想像を超えるユニークな意見が飛び出し、活発な議論が展開されました。
最後に、山本楓さんより高校生へ向けてメッセージが贈られ、授業を終了しました。
参加した生徒からのコメント
- すごく楽しく授業を受けることができました!自分がまだ知らない日光のことだったり魅力だったりといい勉強にもなりました。今後の生活にもこのようなことが活かせそうです。ありがとうございました。
- 色んな観光業が動いてうまく観光地ができてる事が知れました。
- 地元のことを知っていてもまだまだ知らないことがたくさんあってとても興味深かったです。そしてそれを知ることが何より楽しかったです。
高校の担当教諭のコメント
修学旅行行程表を題材にした観光業についての授業展開は、目からうろこでした。着眼点が大学生らしく素晴らしいと思いました。高校生にとって、自分たちとあまり年齢が違わない若い世代が、しかも日光に縁もゆかりもない人が、自分たち以上に日光のことを勉強している、考えているという実感が、生徒たちにとってよい刺激になりました。また、一生懸命授業に臨んでいる姿勢、誠意が伝わり、心を動かされました。それは高校生も同様だったと思います。
最後のまとめが、日光という素晴らしい地で学んでいることに誇りをもち、社会に羽ばたいてほしいという温かいメッセージで終わっていて、「日光学」の趣旨に沿った授業展開に感謝しています。
出前授業をした山本さんのコメント
実際に授業をしてみて普段の生活では絶対に関わることができない観光名所のど真ん中にある高校の生徒さんと一緒に授業を作り上げていくのはとてもおもしろかったです。
こんな回答が返ってくるんだ!という自分では想定していなかった日光で生まれ育った生徒ならではの回答から私も学べることがたくさんありましたし、実際に自分が授業をしたことで改めて観光についてより深く興味をもつきっかけにもなりました。