留学を終えて
私はイギリス留学出発日である9月7日に至るまで全く実感が湧かず、前々日まで準備をしていたことを今でも思い出します。
出発まで友人や家族から応援やお見送りをしてもらい、10時間以上のフライトを体験しました。国内の飛行機移動やバス移動でもそんな長時間の拘束は初めてだったため、到着してからは疲れと時差間隔を整えるのに時間が掛かりました。
9月の留学生活は、イギリスのスタイルに馴染むことと英会話をすることに必死でした。目に入る景色はもちろん、食習慣や学習、文化など、全てが新鮮でした。日本ではネイティブの先生が行う授業は限られ、英語を日常的に使う機会がほぼないに等しかったことに加え、日本語での日常会話でもカタカナ英語や外来語程度しか英語につながるものがなかったため、英語を“言語”として認識する意識が低かったと思います。そのため、英語を発することに恥じらいを感じ、発するにしても“correct sentence”に意識が捉われ、もどかしい気持ちで一杯でした。
授業科目は「Language」「TOEIC」「Option」「Computer Literacy」「Humanities and Social Science」「Shumei Lecture」「Project」があり、「Option」ではBritish Cultureを選択しました。
「Language」 では、中学・高校で学習したものを改めてin English で勉強したり、日常生活でのモノや習慣を学んだり、外国の文化を学習したりしました。再認識することもあれば、自分が習ってきたものが実際はあまり使われていなかったり別の言い回しがあったり、新しい知識として学習したりするといった発見が多々ありました。また、イギリス英語とアメリカ英語でイメージが近いものもあれば全く違うものもあり、そういったことにも大変驚きました。
Option科目であるBritish Cultureでは、一般的なカードゲームやカジノゲームを体験したり、Canterburyにあるボートに乗ったり、映画を見たりしました。
クラスはMG4で、classmateの誕生日やハロウィンなど、クラスみんなで楽しみました。途中で担任の先生がかわってしまい、授業スタイルなどが変わり大変でしたが、全員で協力して授業に取り組めていたので、授業面も生活面も楽しく過ごせました。
日本で私は、秀明大学の吹奏楽部と外部の一般社会人吹奏楽バンドに所属し、ホルン奏者として活動してきました。
イギリスでも音楽活動がしたいと個人楽器のホルンを持ち込み、University of KentのMusic Societyに所属しました。Music Societyはコーラスや吹奏楽、オーケストラ、ビックバンドなど様々なグループに分けられています。私は吹奏楽(chorus band)とオーケストラに所属し、12月のコンサートに向けて活動しています。オーケストラのみオーディション制で、9月に猛練習し、無事合格できたときはとても嬉しかったです。オーディション合格後はホルン1stを任されました。楽譜にはSoloもあり、とても緊張しています。
コンサートは、12月9日に吹奏楽、12月10日にオーケストラがあり、University of Kentのホール創立10周年記念として開催されるようです。本来であればクリスマスコンサートとして世界文化遺産であるカンタベリー大聖堂で演奏するのですが、今回はホール創立記念行事としてUniversity of Kentのホールで行われます。カンタベリー大聖堂では、来年3月のスプリングコンサートで演奏できるとのことでした。人生で聖堂はもちろん、世界遺産で演奏することはほぼない機会なので、その時期に戻れたらと思います。
生活面や休日は一人で過ごすことが多く、観光主要地やマイナーな地域を巡りました。
どの経験も、自分にとって最高の経験です。はじめは英語を話すことに恥じらいを感じていましたが、今ではきちんと1つの言語として認識・理解をし、英語を発することへのためらいはなくなりました。むしろ「どうにかして伝えよう」という意識が大きいです。
本来であれば、私たちの代は1、2年次に行けた留学なので少し惜しい気持ちはありますが、結果的に留学することが出来て良かったと思います。また、5か月の留学が3か月に短縮してしまったのはとても残念に感じています。
最後に、また機会があれば個人で訪れたいと思います。